2025年、夏。
広島への原子爆弾投下から、80年を迎えました。
80年という月日が流れても、いまこの世界で、痛みや争いが完全に終わったわけではありません。
だからこそ私たちは、毎年8月6日というこの日を忘れずに、
静かに手を合わせ、深く考えたいと思います。
あの日の朝、広島の空に落とされたたったひとつの爆弾によって、
一瞬で街が消え、数えきれないほどの命と、大切な日常が奪われました。
家族を失った人
友を失った人
自分自身の心と体に深い傷を負った人
それでも生き抜いた人たちの物語が、今日まで受け継がれています。
私も、広島で生まれ育ちました。
平和記念公園で見た折り鶴の色、川面に映る慰霊碑の静けさ、
それらすべてが、平和に対する想いの原点になっています。
平和は、あたりまえにあるものではなく、
祈りと、行動と、想像力のうえに成り立つものだと、この地で教えられてきました。
今、大切な人が隣にいること。
今日もごはんを食べて、笑って、「また明日ね」と言えること。
その何気ない日々が、どれほどの奇跡なのか。
私たちは、80年前の夏から学びつづけなければならないと思います。
「二度と、あのような悲しみをくりかえしてはならない。」
それは誰かの言葉ではなく、私たちひとりひとりが、
自分の暮らしの中で、いま、選び取るべき意志でもあるのだと私は感じています。
優しさを持つこと。
違いをおそれず、知ろうとすること。
他人の痛みに無関心でいないこと。
そして、自分自身のことも大切にすること。
争いのない世界をつくるには、
心の平和からはじまるのだと、たくさんの魂が、今も穏やかに語りかけてくれている気がします。
今日という日に、静かに目を閉じて、祈りを捧げます。
命のぬくもりが、世界のすみずみまで届きますように。
誰もが、大切な人を二度と失わない世界になりますように。
そして、今を生きる私たちが、
思いやりと強さをもって、未来を選び取っていけますように。
心からの祈りとともに。
そして、80年前のあの日に命を落とされたすべての方々に、心より哀悼の意を表します。
また、ご家族や大切な人を失われたご遺族の皆さまにも、
祈りとともに、深い敬意と哀悼の思いを捧げます。
アッシュピンクバンビ
代表 堀江 真代